カラス は チュンチュンか?

  先日、小さな子供さんと、若い母親の口論(?)を目撃した。

 子供;(カラスを指差して、嬉しそうに)チュンチュン、チュンチュン
 母親; あれはカーカー。
 子供;(しつこく)チュンチュン、チュンチュン
 母親; カーカー
 子供;(嬉しそうに)チュンチュン、チュンチュン
 母親;(少しいらいらして)あれは、カーカーだってば。
 子供:(まだまだ嬉しそうに指差して)チュンチュン、チュンチュン
 母親;(私がこのやり取りを目撃しているのに気がついて、少しムッとして)この子ったらもう、あれはカーカーって教えたでしょ!
 そして、母親は小さな子の手を引いて引きずるように連れて行ったのでありました。小さな子供は、名残惜しそうに、カラスの方をみながら、チュンチュン、チュンチュン、とまだ言っていた。よほどカラスに出会って嬉しかったのでしょう。 
 語彙量が豊富とは思えない年頃の子供さんでした。多分、まんま、ばいばい、わんわん、ぶーぶーくらいが言える程度の年頃でしょうか。なるほど、この子にとって、カラスはチュンチュンか。少なくとも、雀とカラスが、同類であるということは判別しているのだなあ。この子は多分、犬や猫と、雀やからすの違いを認識しているのだろうなあと思ったのでありました。母親は、カラスがチュンチュンかどうかは別にして、同類であることに気がついたその認識力を賞賛すべきであろうと思ったのでありました。まあ、私がそのやり取りをみていたので、子供に間違いを指摘しただけだったようですが、家に帰って、褒めてあげたのかもしれません。少なくとも、子供にとっては間違いではないはずですから。ただ単にボキャブラリーが無いだけの話です。わんわんとか、にゃんにゃんとか、言わなかっただけましです。
 まんま、と言わなくて よかったあ。