強いものイジメ

[話題]強いものイジメ
 また所得番付の話題。 
実は、今年度からは、高額納税者の公示はないだろうと思っていました。
もちろん、個人情報保護法が施行されたからです。
これ(高額納税者の公示)って、もしかして、法律破りじゃないでしょうか?番付を公表するのは、所得税法かなんかで決まっている(?)から?あるいは、例年発表しているので前例に倣って?からだと思いますが、でも、所得税額、住所、職業を公表するのって、これって、究極の個人情報の漏洩ではないでしょうか?こう思ったのは、私だけ?
もちろん、載って喜ぶ人はいるとは思います(ありえない話ですが、もし私が載ったら、嬉しさのあまり、卒倒するかも)が、よく考えてみると、非常に物騒なことのようにも思えます。
 そもそも、何の為に公示するのでしょうか?
いったい、公示で、どのような効能が得られるのでしょうか?
載ってない人に、がんばろう、と思わせるため?
納税者を鼓舞して、歳入を増やすため?
どこに寄付金を集めにいったらよいか、世間に通知するため?
載った人たちに、つまらない勧誘やセールス、もろもろの不愉快なことを経験させるため?
三面記事を賑わせるため?
それとも、載りそうな人に、うまく節税させたり、脱税させたり、わざと間違った申告、申告の意図的遅れ、をさせるため?(もちろん、長者番付に載らないようにするために)
 もうだいぶ前になりますが、日本が破竹の勢いで経済成長していた頃、日本人論、日本論、がいろいろと出版されていました。たしか、その中のひとつ、ある在日の外国人の方の意見だったと記憶していますが、次のような内容のものがありました。
 日本は、強いもの、がんばったもの、意欲のあるもの、これから伸びようとするものにとって、住みにくい社会である。
 番付に載るのは、才能がある、がんばった、人一倍努力した、そういう人達だと思います。税金をたくさん納めていただいている、ということは、ある意味で、国民皆に、社会に、恩恵をもたらしてくれている、ということです。載ってない人たちが、感謝こそすれ、興味本位、下心をもって、閲覧できるような、そのようなシステムは、ある意味で、強いものイジメ?かもしれません。
 公示することへの反対意見が多数を占めることができるのか、それとも来年度以降も、引き続き公示されるのか、興味深いところです。