愛国心って?

 私が住んでいる東広島市の、とある小学校で、通知表に愛国心を評価する項目があったが、来年度から、表現を改めることになったそうです。(中国新聞6月16日、29面)
 昨年度は前期と後期に担任が三段階評価したそうですが、国を愛する心情を推し量るのは難しい、として、愛国心を試すような授業はしなかった、とのことです。
 愛国心を試すような授業って、例えば、どんなものなんでしょうか?
質問1
首相の靖国参拝に賛成する人は、愛国心に富んだ人で評価は優?反対する人は、評価は不可?いや、その反対か?どっち?
質問2
太平洋戦争末期。
日本は神国だ。いまに神風が吹く。負けるわけがない。そこでバンザイアタックを部下に強要したA将校。
 これは負け戦。結果は見えてる。ここで死ぬのは無駄な死だ。戦後の復興を考えれば若者を一人でも多く内地に帰したい。そこで、自分の部隊に撤退を命令。敵に背をみせ、ひたすら敵前逃亡を選んだB将校。さて、どっちが愛国者
質問3
戦時中、多くのユダヤ人達にビザを発給したとされる杉原千畝氏。戦時中に、本省(外務省)の命に背いた、とされています。本国の意向と、人命(他国の)と、どっちを優先すべきか?さて、彼の評価は?優か、不可か?当時、杉原氏を批判した人は、愛国者?それとも?
 質問1〜3、たぶん、どの方も、わが国を愛しているのではないでしょうか?
どちらかの立場に立って、その反対の立場にたつ人を不可、と評価するようなことは、かつて日本が経験した大きな過ち。
 さて、わが愛する日本。人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろ。なんていう回答が平然と国会で言われるお国です。
だったら、当然、国民もいろいろ、愛国心もいろいろ、ですよね。