新型iMacの記事をみて

 新聞を読みながら、お弁当を食べる。お昼休みのひとときです。
アップルが、新型のiMacを明日から店頭販売するそうです。アップルのパソコンのシェアーは、3〜4%程度だそうです。ということは、圧倒的多数である残りの97%は、その他のパソコンということになります。いわゆるWindowsですか。
 ところで、アップルが新製品を出すときは、必ずと言っていいほど、新聞に記事が出ます。前回のflatpanel iMacのときもそうでしたし、G4 cube*1のときも、記事になりました。シェアー3〜4%が記事に出るのであれば、残りのシェアー97%は、当然記事になるべきで、ということは、しょっちゅうパソコンの新作の記事が出ているはずですが。でも、そんなことはないですよね。なぜでしょうか?
 いろいろな分野で、例えばA社は、シェアーがいくら、B社はシェアーがいくら。A社のほうが、シェアーが大きいから、A社のほうが優れている、なんて言い方をしていませんか?
 であれば、MACは、とんでもない劣等生で、新聞に記事なんかが掲載されるはずはなく、Windows関係の記事が新聞にあふれているはずです。そうなってないのは、なぜでしょうか?
 先日パソコン関係の雑誌で、ある方のインタビューを読みました。シェアーNo.1の、D社の幹部の方です。その会社では、いわゆる業界標準を積極的に取り入れていく方針、だそうです。
 一方、アップルは、例えば、古くはADB、最近ではADCなどに代表されるように、独自の規格を積極的に取り入れてきた会社です。それが裏目に出て、ユーザーに互換性の面で不便を強いているところもあります。逆にそれがアップルらしさ、MACらしさを醸し出して、独自の地位を築いてきました。業界標準など、それがなんだ。需要は我々が創るのだ。我々がよいと思うものを創るのだ。と言った気概が感じられました。その結果がシェアー3%、は寂しいですが。(もちろん、シェアーの低下は、その他の経営戦略の失敗も関与していると思います)
 業界標準をかき集めて、面白みのない便利なだけのパソコンを大量に安く売って、もうけるのも、ひとつの生き方。
 変わったのを創って、これでどうだ、と言ってみるのも、ひとつの生き方。
 新聞に掲載される頻度を考えてみると、心の中では、世間はどちらを評価しようとしているのか?と、ふと考えました。

 ところで、この文章は、Duo 2300cで書いています。

*1:これはすばらしいマシンです。信じられないことに、騒音が無い。そして美しい。