川と放水路

 朝、愛犬と川沿いの小道を散歩します。浚渫工事ということで、このところパワーショベルがその川に入っています。 
 その工事区間は、土手に竹が茂り、あちこちに中州ができていました。パワーショベルがあっという間に、きれいすっきり、すべてを根こそぎ、きれいにしてしまいました。
 余分なものが無いという意味では、たしかにきれいにはなったようですが、なんとなく味気ない風景になってしまいました。もうしばらくすると、そこには菜の花が黄色い花をあふれさせ、白蝶が舞うはずでした。あのきれいな風景はもうみられません。たくさんいた水鳥たちは、どこかに避難してしまったようです。この土手は時期が来ると、ギンイチモンジセセリが、ひょこひょこ飛んでいたのですが、彼らは無事でしょうか?亀たちが甲羅干しをしていた岩もなくなっています。彼らはまだ冬眠中だと思いますが、どうか無事であることを祈っています。工事をするのなら、彼らが眠っていない時期を選んで欲しかった。
 せっかくの川が、ただの放水路になってしまいました。