息子の新しい靴

 子供の足はすぐ大きくなる。
小学校の決まりで、運動靴は、真っ白でないといけないらしい。当然、真っ白は、すぐ汚れる。ついこの前買ったばかりなのに、もう、窮屈で薄汚れたものになってしまった。子供の運動靴は、次から次へと、新しいのを買うはめになる。
 ということで、今日も運動靴を買ってやった。
真新しくて、ぴかぴか。真っ白なので、履くのがもったいないほどだ。
よほど嬉しかったのか、買い物から帰宅してすぐ、茶の間で履きだした。
ところが、
お父さん、左がきつすぎる。
  え?そのはずはないだろ。
やっぱり、左だけがきつい。右はちょうどいいんだけど。
  左右が違う?。右と左と、違う大きさのが入っていたのか?
  返品しないといけない?それとも、左足だけが、大きくなってきたの?
  そんな馬鹿な。
あ。ナーンだ。といって、左の靴をひっくり返す息子。
小さなボールが出てきた。
さっき、ガチャガチャで獲得したボール。それがつま先の部分に納まっていたらしい。当然、息子のつま先は、ボールに邪魔されて、奥まで入らなかった。
茶の間を転げていくボール、それを見てしばらく笑い転げた二人でした。