彼岸花の開花に想う

 最近朝晩は、肌寒さを感じるようになった。いつの間にか秋だ。
今朝はいいお天気。雲一つない秋晴れ、日本晴れ。
例によって愛犬と川沿いを散歩。
もう彼岸花は盛りを過ぎている。みすぼらしく、赤が抜けて、しおれた花弁がもの寂しい。かと思うと、なぜか真っ赤な盛りの一群に出会う。個体によって、開花の時期にズレがあるようだ。そういえば、我が家の彼岸花はこの川沿いより遅く開花したものな。
少し注意深く観察してみる。どうも、日当たりの加減で、開花時期が違うんではないか?という結論に達する。日当たりの悪そうな場所、塀沿い、木陰の一群は、まだつぼみがあるぞ。それに比べて、川土手の日当たりの良さそうな場所の彼岸花は、もうすでに花がしおれているのが多い。うん、間違いない。おそらく日当たりで、開花にズレがあるのだ。日当たりの良い花は、早く開花する。遠大な自然界の法則を発見したように、なんとなくうきうきする。
 いつもの地点でUターン。ふと、向こう岸を眺めてみた。真っ赤な、今を盛りの彼岸花が咲き誇っている。ん?あっちの土手も日当たりは良さそうなのに、なぜかこちら側と開花時期にズレがあるようだ。なんで?今さっき発見したばかりの法則が、もろくも崩れ去った。向きを変えただけで。あっさりと。そこで、また考察を始める。向こう側の土手と、こちら側の土手とでは、当然向きが違う。真上から見ればどちらも日当たりは良好だが、傾斜面だから、太陽の位置で、当たり方に差があるのではないか?朝日の角度、夕日の角度。同じ様な日当たりでも、時間によって、単位面積あたりの照射エネルギーに差がありそうだ。うん、多分これが回答だろう。この理屈でいうと、この川沿いの、この近辺では、東向き斜面(朝日がよく当たる)のほうが、西向き斜面より、開花は遅い??ほんまかいな。