靴にできた魚の目

 愛犬と朝の散歩。歩き出してすぐ、足に違和感が。どうも靴のなかに小石かなにか、異物が入っているようだ。右足裏に、不快感あり。でも、まあいいか。少し我慢しよう。歩いていたら、そのうち小石の位置が変わるだろう。痛いほどではないものな。
 少し歩く。やっぱり気になる。やっぱり、小石をのけよう。そこで、靴をいったん脱ぎ、中の小石が落ちるようにひっくり返して、何回か揺すったのでした。そして、また靴を履き歩き出す。
 おかしい、まだ違和感あり。小石がとれてないようだ。ということは、もしかして、靴下のなかに入っているのかもしれない。うーん、これは面倒だ。ここで靴下を脱いで中を調べるのは、ちょっと躊躇する。それって、気恥ずかしいですよね。電車の中でお化粧するよりはましかもしれないが、私って、恥ずかしがりやなので、人通りがほとんどない早朝とはいえ、屋外で靴下を脱いでひっくり返すのって、恥ずかしくてできない。まあ、いいや。少しの辛抱だ。帰ったら、よく調べてみよう。
 30分後、帰宅。いつのまにか忘れてました。その後出勤。少々違和感あり。めんどくさいので、そのまま。夕方、帰宅しようとまた靴を履いて、やっと思い出す。仕事中は、靴を履き替えてる。その時は、違和感なし。ということは、靴下の中に異物があるのではなく、靴に問題があるのではないか?
 そこで、靴中をよく見ると、違和感のあった部分が、内面がややすり減っていて、指でさわると突起になっている所があった。ははあ、これが原因か。諸悪の根源は、この小さなでこぼこだったのだ。靴中の表面が次第にすり減って、結び目?接着面の突起?ようするにそんな小さなでこぼこが現れたのだ。さて、どう解決するか。この突起を削ればよいのか。どうやって削ろうか。カミソリでちょっとなぞればよいか。でも下手をすると、かえってぎざぎざになるかもしれない。そうすると、歩くたびにこちょばゆくなって、にやにやしながら歩くようになるかも。それはちょっと沽券にかかわるのでよくないな。では、絆創膏をそこに貼ればよいのではないか。これは名案。
 ということで、私の靴はいま絆創膏が貼ってあります。靴に魚の目ができたので。