要注意外来生物

 2000 年の夏、同窓会出席をかねて、家族で長崎に旅行に行った。平和公園、グラバー邸などなど見学し、チャンポンを食べた。眼鏡橋も見学。我が国最古の石造アーチ橋らしい。
 眼鏡橋。なんて事の無い橋だが、川面に映った橋と実物を合わせると眼鏡のように見えるとのこと。そこで、川をのぞいてみると。えっ?えっ?予想していなかった光景が。なんと、ミドリカメが、そこにいた。しかも複数。ミシシッピアカミミガメです。おいおい、こりゃ日本の川か。残念。まあ、長崎はオランダ、中国、いろんな文化の薫りがミックスされた街だから、北米のカメがいてもいいか。
でもなんとなく割り切れない思いをしたのでした。
 さて、環境省が、要注意外来生物リスト(http://www.env.go.jp/nature/intro/50list.html)というのをつくってます。先日、その存在を知りました。
私の関心のある蝶の分野では、アカボシゴマダラ、ホソオチョウがリストアップされています。ホソオチョウは、岡山、山口でも確認されているらしい。隣県だな。さっそく調べて、来年採集に行こうか。いやいや、ラベルに山口県、なんて書かれたホソオチョウって、なにか味気ない気もする。
奄美までいくからアカボシゴマダラの価値があるわけで、神奈川でとったって、面白くないかもね。でも、やっぱりとってみたい、というのが、偽らざる蝶屋の心情か。だから、誰かが放蝶したのだろう。放蝶した人間にとっては、ちょっとした行為。でも、生活圏が競合するゴマダラチョウジャコウアゲハにとっては、おおきな脅威。どうなんだろうか。
私が住んでいる東広島市には、ため池がたくさん有ります。
ブラックバスブルーギルがうようよ泳いでいます。フナはどうなったの?メダカは一口サイズで彼らのよいおやつか?釣り人にはよいレジャーの機会が増えたが、そこにもともと生息していた魚たちは、いったいどこに行ったのでしょう?
 ところで、秋の日本の風景。彼岸花金木犀。銀杏の黄葉。これらも、その昔、大陸から渡来してきたらしい。
うーん。いったい、どこまでが、外来種?どこまで日本純血を求めるのがよいのか?そもそも日本人って、大陸からやってきたって話も有ったよね。
 美しい日本の自然を荒し回っている日本人が、実は最大の要注意外来生物かも?