日本の医療は崩壊するのか

 あるアンケートによると、勤務医の実に7割が、仕事が重労働であると感じているそうです。また看護士さんの80数パーセントが、勤務がハードで、仕事で失敗をおこさないかどうか、不安であると感じているそうです。
 さて、これは大丈夫なんでしょうか?
 普通、こういう状態の時は、勤務医や看護士さんの数を増やして、一人当たりの仕事量を減らそう、ということになりそうです。それが多分、常識的な解決方法であると思います。そのためには、先立つものが必要、つまり医療費を上げる、診療報酬を増やす、ということになりそうです。
 ところで、保険の診療報酬は、今年もマイナス改訂とのこと。なぜでしょうか。高齢者が増え、医療財政がパンクになるから、というのが表向きの理由のようです。政府は財政のことしか考えていないようです。
 先ほどあげたアンケートが、もし正しいものであるとすると、疲れている現場(医療従事者)に、助けを差し伸べるのではなく、ますます負担を押し付けるということになりそうです。医療事故が増加しているそうですが、ますます増加しそうです。今後、弁護士さんが増えるそうですが、そのための仕事を増やすのが保険改正の目的なんでしょうか。我が国の医療制度、保険制度に構造的な問題があるようです。アンケートが、ガセネタであれば良いのですが。
 このところ、特に小児科と産婦人科の医師数が激減しているとのこと。本日の新聞によると、小児科医局への入局者が、3年前に比べ4割減っているとのことです。微減ではなく、激減です。これはいったい何を意味しているのでしょうか?子供が減るから、小児科医が減ってもいいの?医療行政の不在?
 次回診療報酬改定では、小児科には重点的に配分する、といわれているにもかかわらず、小児科志望者激減の現実。政府は重点的と言ってますが、現場からみると、雀の涙にしか見えないのかもしれませんね。
 会社で、あるプロジェクトを立ち上げたとします。
そのプロジェクトを成功させるためには、スタッフの覇気が、第一条件。ハードな仕事で疲れのたまったスタッフに、来年度は給料下げるぞ、としか言わない会社。
プロジェクトは成功するか?